落雷発生時の避難と復旧
このページでは
落雷からの避難方法と備えについて
説明します。
落雷が起こる仕組みと
落雷が原因で発生する恐れのある被害については
こちらのページを御覧ください。
予兆
落雷の予兆として雷鳴や稲光りがありますが
黒い雲の接近や急な冷たい風を感じた場合は
雷鳴は聞こえていなくても
落雷の前兆の可能性を考えるといいでしょう。
気象情報に注意する
気象情報に注意しましょう。
例えば次のキーワードが出てきたら
雷が発生する可能性があります。
・天気の状態が不安定
・雷を伴う
また、気象台では
雷の発生を予測出来る場合
「雷注意報」を発表します。
但し、気象情報や雷注意報が
雷の発生に間に合わない場合がありますので
雷注意報が出ていなくても
自然の変化に敏感になりましょう。
天候に注意する
雷が近づくサインとしては
雷鳴が聞こえる、稲光りが見えた等の他に
次のような変化があります。
・黒い雲が近づく
・雲が増え、急に冷たい風が吹く
・ひょうが降る
雷鳴と稲光り
稲光りが見えてから
雷鳴が聞こえるまでの時間差で
自分のいる所から雷までの距離を
計算することが出来ます。
例えばその差が10秒だった場合
10秒×350m(音の秒速)= 3500m (3.5Km)
雷が発生したのは
自分のいるところから
3.5Km離れたところになります。
これだけ離れていれば
安心と思うかもしれませんが
それは間違いです。
雷の発生する積乱雲の大きさは
10Kmほどありますので
まったく安心出来ません。
そういう理由から
雷鳴がかすかにでも聞こえる場所は
どこでも落雷の恐れがあります。
外にいる場合は
すぐに安全な建物の中に
避難しましょう
なお、雷雨のときには
傘やゴルフクラブ、釣り竿、ピッケルなどを
高く振りかざすのは大変に危険です。
身体に起きる影響に気づく
地電位の変化で身体に起きる変化の例
・口の中で異常な味がする
・髪の毛が逆立つ
・皮膚がびりびりする
避難
落雷で避難する場合を説明します。
建物の中への避難
雷鳴が聞こえている場合は
安全な建物の中に避難しましょう。
建物の中でも
出来るだけ(1m以上)
壁や天井、電気製品から離れましょう。
なお、テレビやアンテナ、無線機などからは
2m以上離れる方が安全です。
車の中への避難
安全な建物への避難が難しい場合
車の中も比較的安全といえます。
但し、ドアや窓には触らないようにします。
バスや列車への避難
バスや列車への避難も
車の中への避難と同様
比較的安全といえます。
外での避難
安全な建物や車への避難が難しい場合
電柱や高い建物(5m以上)を
45度以上見上げる範囲で
4m以上離れた場所に移動します。
山にいるときは
山頂や尾根は危険です。
そして、次のような体勢になり
落雷の直撃を避けましょう。
・足を閉じてしゃがむ
・姿勢は低く
・耳を塞ぐ
・持ち物を高く突き出さない
・手、足、尻は絶対に地面に付けない
・ストックやポールなどの長いものは
身体から離して地面に寝かせる
・テントの中はポールに落雷するので危険
身につけている金属について
人間の身体は、落雷を誘引しますので
金属類を外しても意味はありません。
逆に人体よりも金属の方に電流が流れるので
生存確率が高くなる可能性があります。
落雷とゴムについて
ゴム製品を身に着けても
雷の高電圧は防げません。
避難の解除時期
雷鳴が聞こえてから
30分以上経った状態で
雷雲が消滅し
次の雷鳴が聞こえなくなるまでは
屋外に出ない方が安全です。
復旧
停電からの復旧
停電からの復旧時の注意
停電から復旧する場合も
雷サージ同様に過電流が発生する可能性があります。
そのためにも精密機器などについては
コンセントを抜いておくと安心です。
また、家の中のLANがつながらない場合は
ルーターや無線LAN機器に問題が発生しているかもしれません。
一旦、リセットしてみましょう。
落雷による停電の場合の復旧を
別ページにまとめていますので御覧ください。
落雷に対する備え
落雷の平常時の備え
一般的な停電への備え
落雷を意識した電気系の備え
雷ガードつきの電源タップ
落雷のときに必ず自宅にいるとは限りません。
いつ落雷が発生してもいいように
雷ガードつきの電源タップを導入すると
雷サージから機器を保護してくれます。
「バリスタ」という雷サージを吸収する素材が含まれており
侵入してくる過電流を機器の手前で吸収します。
雷サージで発生する電圧の大きさで
保護出来ない場合もあるようですが
最大サージ電圧1万以上のものが推奨されているようです。
UPS(無停電電源装置)
停電や瞬電などで電力供給が断たれた場合
パソコンやその周辺機器は
すぐさま強制終了する可能性があります。
ハードディスクが書き込み中の場合は
データが破壊される恐れもあり大変に危険です。
UPSを備えておくと
瞬電時にも安定して電力を供給し続けますので
パソコンや周辺機器の事故を減らすことが出来ます。
ノートPCで充電があればUPSの必要はありませんが
デスクトップPCの場合、UPSと接続していることで、
数十分間は電力の維持が可能です。
但し、UPSは停電中の業務をサポートするわけではなく
作業中の状態を安全に終了させるためのものです。
使用中のファイルを安全に保存し
シャットダウンするまでの時間を稼ぐことが目的になります。
UPSには、使用電力や維持可能時間など
用途によって様々な製品があります。
自宅や会社にあった機器を選択しましょう。
モバイルバッテリー
大容量でソーラー充電可能なものはおすすめです。
比較的安価で購入できるため、
予備の分も含めて2つ以上備えておきましょう。
特に在宅ワークをされている方は必須かと思います。
蓄電池
最近では、価格が下落し性能が向上しているため
一般家庭への導入事例も増えています
蓄電池は電力供給が蓄電池に切り替わる際に
一瞬電源が切れてしまいますので
電池とUPSの併用がおすすめです。
落雷発生時の備え
落雷に対する備え
以下の作業は
感電対策としてゴム手袋などを装着しながら
作業をすると安心です。
また通信、パソコン、精密機械を優先しましょう。
・電気製品の電源を切って
コンセントから外しましょう。
・パソコンはシャットダウンしてから
電源を切りコンセントから外します。
・アンテナやLANケーブルも抜いた方が安心です。
雷サージに対する備え
雷サージとは
雷サージとは
落雷の瞬間に異常な電圧が生まれ
強い電流(過電流)が流れる現象です。
発生した過電流は
配管や電話線などを経由して
電気製品などの電子回路を破壊したり
故障やデータ消失を引き起こす恐れがあります。
雷サージの対策
電気製品やパソコンを
コンセントから外しましょう。
充電機も同様です。
外出時の落雷に備えて
普段から「サージプロテクタ」を介して
コンセントに接続しておくと安心です。
(最大サージ電圧の規格をチェックすること)
瞬時電圧低下に対する備え
瞬時電圧低下とは
雷サージが発生した場合
電力会社による危険回避のために
送電ルートの切り替えを行うことがあります。
このとき電圧が瞬間的に下がるときがあります。
瞬時電圧低下の対応
生活家電がその影響を受けるケースは少ないのですが パソコンやその周辺機器などは急に強制終了すると
動作不良やデータ消失に繋がる危険性があります。
以上が、落雷からの避難と備えについてでした。
落雷が起こる仕組みと
落雷が原因で発生する恐れのある被害については
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