落雷が起こる仕組みを理解して被害を抑えよう

落雷

落雷が発生する仕組みや前兆

このページでは
落雷が起こる仕組みと
落雷が原因で発生する恐れのある被害について
説明します。

落雷からの避難と備えについては
こちらのページを御覧ください

落雷の発生状況

落雷は、地球上のいつもどこかで起きていますが
日本列島に中で、実際に害を与えた落雷は
2005~2017年の12年間で1,540件ということです。
(気象官署から報告のあった落雷害の数)

落雷害のうち約30%(468件)は8月に集中しています。
また太平洋側と日本海側では
季節により発生しやすさに違いがあります。

・春夏 太平洋側で多い
・秋冬 日本海側で多い

参照 気象庁 落雷害の月別件数
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-4.html

落雷が発生する仕組み

雷が発生する理由には
さまざまな説があるようですが
一般的には、
雲の中にあるちりや水、氷の粒が
気流の中でぶつかりあうことで
発生した静電気によるものと考えられています。

空気の中は電気が流れにくいですが
静電気が大量にたまると
雲の中や雲と地面の間で電気が流れ
激しい光と音ととも落雷します。

落雷の前兆

落雷の前兆は、雷鳴や稲光りなどですが
過去の落雷事故や避難の必要性を考えると
それでは手遅れになる場合もあります。

黒い雲の接近や急な冷たい風を感じた場合は
落雷の前兆の可能性を考えるといいでしょう。

黒い雲は、密度と厚さが大きく
かつ活発であることが多いため
落雷の危険性が高まります。

雷鳴と稲光りの差で
落雷点までの距離を予測することが出来ますが
雷雲の移動速度は早いため
雷鳴が聞こえる場所なら
どこでも落雷する恐れがあると
考えた方がよいでしょう。

落雷の特徴や起こりうる被害

落雷の特徴

発生しやすい環境

積乱雲の直下や
温暖前線・寒冷前線の通過時に
落雷が発生しやすくなります。

高電圧と大電流

落雷時の電圧は200万~10億ボルト、
電流は1千~20万、時に50万アンペアにも達します。

落雷の被害は
このとてつもない高電圧と大電流が
主な原因となります。

落雷する場所

落雷直前の稲妻の位置から
もっとも近い所に落雷します。

雷が高い所に落ちやすいのは
「もっとも近い所」=「高い所」となる
確率が高いためです。

落雷による被害

被害の理由

落雷の被害は落雷の特徴でも述べた通り
高電圧と大電流が主な原因となります。

直撃雷と誘導雷

直撃雷とは、
雷雲から直接、直撃電流が流れるものをいいます。

誘導雷とは、
直撃電流の電磁誘導作用によって
誘導電流が流れるものをいいます。

直撃雷の方が大電流となりますが
直撃雷、誘導雷ともに
深刻な被害を及ぼす恐れがあります。

被害の内容

感電

日本では年平均で20人の方が感電の被害を受けています。
うち7割の方が死亡しています。
(1994年-2003年の統計 警察白書より)
https://life-trek.net/disaster-lightning/?preview=true

落雷で感電の被害を受ける場所

野外であればどこでも落雷の恐れはある。
以下は落雷する恐れが高い場所
・海
・ゴルフコース、スタジアム等
・大木の下の雨宿り
・登山道
・金属製の手すり

屋内でも、電化製品などを通して
感電する場合がある。

火災

避雷対策をしていない建物が
直撃雷を受けると火災を起こす恐れがあります。

空気の乾燥が続いている場合
木々の水分量が低下しているため
落雷により山火事になる場合もあります。

建築物の破損

建物の近くに落雷しても
衝撃で屋根、壁、窓ガラスなどが破損する恐れがあります。
破損が原因で怪我などの二次災害になる場合もあります。

電気設備等の被害
雷サージの発生

落雷の瞬間に発生する
異常な高電圧、大電流を雷サージといいます。

雷サージは、配管や電話線などを通り
家電などを破壊して故障を引き起こしたり
データ消失を引き起こす恐れがあります。

停電

送変電施設などへの落雷により
停電を引き起こす恐れがあります。

通信ダウン

通信施設などへの落雷により
テレビやラジオ、携帯電話やその他通信について
ダウンしてしまう恐れがあります。

家電製品などの損傷

配管や電話線などを通り
家電などを破壊や故障を引き起こしたり
データ消失を引き起こす恐れがあります。

パソコンなどの電子機器は
雷の影響を受けやすいですが
本体の故障だけでなくデータ消失による
間接被害が発生する恐れがあります。

パソコンのデータの喪失は
場合によってはパソコン本体よりも
損害が大きくなる。

交通機関の乱れ

信号機・踏切などの設備に落雷して故障し
ダイヤの乱れを引き起こす恐れがあります。

以上が、落雷が起こる仕組みと
落雷が原因で発生する恐れのある被害の説明でした。

さて、これらの知識を前提にして
落雷からの避難と備えについて
考えてみましょう。

次のページを御覧ください。

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